コラム
QRコードとスマホではじめる製造業のDX
日常生活に欠かせなくなったスマートフォン、また、その普及と共に活用場面が広がり、身近なものになったQRコード。これら2つを掛け合わせると最強のコンビとなり、製造業等の現場業務のDXにも活用できます。
もくじ
前提(そもそも…)
QRコードとは?
- 1994年に株式会社デンソーウェーブが開発した2次元コード
- 今でこそ一般消費者が活用する場面が増えているが、元々は工場の生産管理等、業務用途で生まれたもの
- 何がすごい?
- 格納データ量:大容量データ(最大7,089文字)格納 ※従来バーコード20文字程度の約350倍
- 読み取り速度:約0.03秒/枚 ※名前の由来=Quick Response
- 読み取り易さ:360度読み取り、小スペースでの読み取り、汚れ・破損を最大30%データ復元
- 特許オープン:ライセンス不要で誰でも無料で簡単に作成可能
- 製造現場で活用するには…
- モノにつける場合:材料・仕掛品・製品の情報 等
- モノ以外につける場合:人・機械・工具の情報、工程・現品票・指図の情報 等
※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です
※参考サイト:(株)デンソーウェーブ「QRコードドットコム」 https://www.qrcode.com/
スマートフォンとは?
- 生活に欠かせない身近なツールであることは言わずもがな…現場業務で使用するにも、スマートフォンの各種機能とクラウド、アプリケーションを組み合わせれば、優秀な“IoTデバイス”に
- 何がすごい?
- 豊富なセンシング
- 入力:◎温度、湿度 ◎加速度、角速度、方位 ◎可視光、赤外線 ◎音、気圧 ◎重量 ◎時間、位置、距離 ◎画像、動画 等
- 出力:◎音 ◎光 ◎振動 等
- 直接インターネットへ接続
- ◎Wi-Fi ◎携帯電話会社回線 等
- 別のデバイスと接続
- ◎Bluetooth ◎NFC 等
- 豊富なセンシング
QRコードとスマートフォンが直接繋がるのは?
- QRコードはスマートフォンの普及と共に利用用途を拡大
- 格安スマホでもカメラは標準搭載されていることが多く、QRコード読み取りに使用可能
- カメラ性能向上により、長距離、斜めからでも読み取れる等、活用の幅が広がる
なぜQRコードとスマートフォンが良いのか?
製造現場でのシステム導入時の課題に対して
費用 | 設備 | オペレーション | |
従来 | ・ソフトウェア ・ハードウェア └機械、センサ └専用デバイス |
・レイアウト ・電気工事 └インフラ整備 |
・機械操作、専用デバイス操作等の学習コスト |
QRコード+スマホ | ・SaaS └初期費用を抑えやすい ・スマートフォン └数万円~入手可能 ・QRコード └無料作成 └通常プリンタで印刷可能 |
・既存環境に後付け ・スマートフォンの通信網を活用 |
・日常生活で操作に慣れている人が多く学習コストが低い |
- 従来、システム導入時のハードルになっていた課題が、QRコードとスマートフォンでクリアできることが多い
製造現場での活用シーンが多い
- 製造現場内の様々な業務にて活用可能
- 入庫
- 部品投入
- 所在管理(ロケーション管理)
- 工程管理
- ピッキング
- 棚卸
- 備品管理 等・・・
実際の活用事例
所在管理(位置管理、ロケーション管理)
- 屋内倉庫の棚や地面に位置用QRコードを貼り付け
- 屋外ヤードの柱や地面に位置用QRコードを貼り付け
- 位置とモノに貼り付けたQRコードをスマートフォンでそれぞれ読み取り
- モノの位置をマップで可視化
工程管理
- 工程が完了するごとにスマートフォンでQRコードを読み取り
- 製品情報や工程、進捗状況をリアルタイムで可視化
QRコード+αの活用事例
UHF帯RFIDとの併用
- 入出庫、棚卸等の作業を効率化したい場合は、一括読み取りが可能なUHF帯RFIDを活用
- 少量の移動等、個別に読み取りたい時は、RFIDタグラベルに印字したQRコードを活用
- UHF帯のRFIDタグは、他のタグも読み過ぎてしまう等、個別読み取りは難しい場合が多い
- QRコードとUHF帯RFIDタグはそれぞれの特性を理解して、選定、併用、使い分けが必要
電子ペーパーとの併用
- QRコードを電子ペーパーに表示することで、ダイナミックな書き換えや、ペーパーレスを実現
- 参考:電子ペーパーとは
- 消費電力ゼロで表示を維持
- 紙のように見やすい
- 安価なNFCリーダライタで書換可
効率化からDXへ
- QRコードとスマートフォンを活用して新たな価値の提供へ
- 生産・流通情報の開示
- 偽造品の防止
- メンテナンス・交換時期の開示
- 製造工程のコンテンツ化 等
- 自社内(製造現場)の効率化だけでなく、トレーサビリティで付加価値提供や、モノ売りからコト売りへの事業モデル変革の一助に!
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